ねぎこ🧁
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字書き/成人/脳から直送される日常ポストが多めです/カブライ他　各種リンク→ https://lit.link/negicoooon
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表紙単体で見ても可愛いな……自画自賛している
December 7, 2025 at 1:24 AM
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途中経過　雰囲気こんな感じの表紙の予定です
December 7, 2025 at 1:12 AM
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こんな感じでいいのかわからんなって言いながら再録本の扉的なやつを作っている
December 6, 2025 at 12:48 PM
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あれ一月も出る予定なんだけどちゃんといってない気がしてきた　1/13(日)にインテックス大阪で開催されるダン飯オンリーにも参加予定です！
murmur カブライweb再録本書き下ろしあり pixiv ID 6150655 X @negicoooon bluesky @negicoooon.bsky.social
December 5, 2025 at 3:35 AM
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2月1日（日）に東京ビッグサイトで開催予定のカブライオンリーにサークル「murmur」で参加予定です、よろしくお願いします
murmur カブライ書き下ろし新刊頒布予定 1月大阪新刊東京初頒布予定 pixiv ID 6150655 X @negicoooon bluesky @negicoooon.bsky.social
December 5, 2025 at 3:30 AM
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購入権が当たってしまった！試験終わったらご褒美にしようと思います！
August 3, 2025 at 7:55 AM
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試験勉強中に限って部屋の模様替えってしたくなりますよね　なテンションでこの前のダンジョン飯＆九井諒子展で買ったポストカードたちを新たにディスプレイコーナーに
July 20, 2025 at 5:01 AM
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イベント終わりの友人とアフタヌーンティーに行ってきたのでご査収ください
July 13, 2025 at 6:23 AM
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昨日は試験勉強の息抜きに九井諒子展・ダンジョン飯展に行きました　めちゃくちゃ楽しかったけどたぶんこの手の向きだとファリンの手が表裏逆に再生されてしまうので直してあげてマルシル……！
July 12, 2025 at 11:17 PM
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iPad miniを新しくしたついでに可愛くしたから見ていいですよ
June 8, 2025 at 12:17 AM
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こんな感じで飾ってます、ディスプレイコーナー（スタンプ部分は名前書いてある寄せ書き的なやつ）
June 6, 2025 at 10:29 AM
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終了直前のビアズリー展結構よかったなぁ〜三菱一号館美術館は建物も素敵ですね
May 10, 2025 at 9:32 AM
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コラボカフェ楽しかったです　みんなかわいいね……
May 10, 2025 at 9:30 AM
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ふらっと新宿御苑で散歩して今日は映画観に行く予定
April 19, 2025 at 12:55 AM
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大遅刻バレンタインのカブライSS（2/2）
てくる。甘えるようにカブルーの下腹に顔をこすりつけたライオスが、なぜかこの上なく魅力的に見えた。一瞬ここまでの忍耐をすべて投げ出してしまいそうになる。とうとう余裕をなくしたカブルーは叫んだ。 「俺はあんたを傷つけたくないんだよ！　あんたが好きだから！」 　はあ、はあ、と荒い息遣いだけがしんと静かになったライオスの部屋に響き渡った。 　カブルーを見上げるライオスが、ぱちぱちとまばたきをしていた。やってしまった。終わった。明日から一体どうすれば。いや、今ならまだ取り繕えるのでは？　そんなうす汚れた保身と動揺でまみれた思考がカブルーの中で泡のように浮かんでは消えていく。 　ライオスの薄い琥珀色の瞳は、うっすらとうるみ光っていた。カブルーは判決を待つ咎人のような面持ちで、ライオスの返事を待った。 「…………それは、本当か？」 　口を開いたライオスに、カブルーは何とか「はい」とだけ答えた。ああ、裁決の時よ来たれり。本当に未練がましいことこの上ないが、それでもこの人には嫌われたくなかった。それ以上ライオスの言葉を聞きたくなかったカブルーは、そっと琥珀色から視線をそらした。だからカブルーは気づかなかった。ライオスの表情の変化に。その瞳にうつる感情に。 「俺自身が、きみにそうされたいと思っていても？」 「…………えっ？」 　呆然としたカブルーの手を取ったライオスがすり、と頬を手のひらに寄せた。一瞬でぐるぐると 腹の奥で渦巻く熱が、沸騰してしまいそうな勢いをもつ。ああ、もうだめかもしれない。カブルーの指先、そして手のひらに、ちいさな音を立ててやわらかな感触が触れる。 「君がそんなにためらうなら、いっそ命令でもしたほうがいいか？」 　俺のことをむちゃくちゃにしてくれ。そうライオスが言い終わるのとほぼ同時に、喰らいつくようにカブルーはその唇に噛みついた。 　 　◇ 　 　と、実際のところはさておき、後にカブルーが王配となったきっかけとなったこの出来事は、数多く伝えられる悪食王ライオスの逸話のひとつとなった。そしてカカワの実とサキュバスのミルクを使用した加工品は、遠い未来、密かに想いを寄せる相手へ愛を伝える象徴となったという。
February 21, 2025 at 8:51 AM
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大遅刻バレンタインのカブライSS（1/2）
迷宮からチョコレートの原料が出てきた話
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「そして最後に愛だけが残った」、「ねぎこ」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　そして最後に愛だけが残った 　 　既に主人がいなくなって久しいメリニの地下迷宮にも、時折新たな発見がもたらされる。 「新種の果実？」 　うやうやしく手渡された黄色の細長い実を、悪食王ライオスはしげしげと眺めた。手のひらに余るほどの実は細長く、ずっしりと重い。硬い殻には茶色の斑点が水玉模様のように散っていた。 「これは食べられるのか？」 　思わずそうつぶやいたのを耳ざとく聞きつけたらしい。「そうやって何でもかんでも口に入れようとするのはやめてください」と自分だけに聞こえる低いささやき声にとがめられた。 「食糧として利用できるかどうかは大事だろう？」 「わが王よ、つい半年ほど前にそう言って盛大に腹を壊されたのをもうお忘れですか？」 　いつも通りの笑顔は崩さないまま、とうとうよそゆきの口ぶりでライオスを堂々と詰り始めたカブルーに、ライオスは苦笑いした。 「恐れながら、センシ殿によると『食べられる』とのことです」 「センシに会ったのか⁈」 　声を弾ませたライオスに、地下から実を持ち帰った冒険者はうなずいた。 「そうか、センシは元気にしていたか？」 「はい。皆さまによろしく、と言伝を承りました。ついでにこの果実――センシ殿によると『カカワの実』というものらしいですが、食べ方も聞いております」 「そうか、それは心強いな！　どんな味なんだろう？　楽しみだ」 　カカワの実を抱えたまま喜ぶライオスと、半目で乾いた笑みを浮かべるカブルー。間に挟まれ胃が痛くなり始めた冒険者は、報酬のためだと言い聞かせてセンシから預かった「カカワの実の食べ方」を淡々と報告した。 　 　◇ 　 　それから二週間後。ライオスとカブルーは王城の敷地内にある研究所に足を運んでいた。迷宮で採れる植物や魔物の食糧をはじめとした有効利用について研究するために、ライオスが設立したものだ。 「驚いたよ、白い果実部分も甘酸っぱくてうまかったが、加工すれば種も食べられるなんて」 「確かに、まずくはなかったですね」 　うきうきと今後の加工の展望について語るライオスとは対照的に、カブルーの口調はやや重い。魔物ではないからセーフ、としたが本当はカブルーはこれっぽっちもあやしげな果実を口に入れるつもりはなかったのだ。人前で「すごくおいしいぞ！　君も食べてみろ！」と目を輝かせるライオスがいなければ、絶対に食べていなかったとカブルーは断言できる。 　研究所のドアを開けると、ふわりとほろ苦い香りが漂ってきた。 「ライオス王！　お待ちしていました」 「こちらこそありがとう、進捗はどうだ？」 「センシ殿の言うとおり、発酵した後炒ってすり潰すことが重要なようです」 　差し出された皿に顔を近づけると、扉をくぐった時に嗅いだほろ苦い香りが鼻をくすぐった。 「おお！　いい香りがする！」 「ただこのままでは非常に苦かったので、甘味をつけるのが良いようですね」 　こちらです、と小鍋からカップに注がれた赤茶色の液体は、ほかほかと甘い湯気を立てていた。ライオスが口をつける前に毒味役が必要だが、あいにく同行者は自分だけだ。本当はこの施設で出されるものには一切口をつけたくないというのに！ 　仕方ない。今回はまだましな方だ。そう言い聞かせながら、カブルーはカップの中身を一気にあおった。しばらくして、ライオスも手渡されたカップの中身を飲み始める。 「これはおいしい！　ほろ苦さの中に甘みがあっていいな。身体も温まる……ん？」 　突然ぽっと頬の赤みが増したライオスに、カブルーは嫌な予感がした。 　自分自身も先ほどから妙に身体がほてっていたからだ。 　舌打ちしたカブルーは、すぐさまカップをテーブルに置いた。ごんと大きな音が立ったが、すでに笑顔で取り繕う余裕はなくなっていた。 「この試作品の加工に使ったもの、後で漏れなく報告してください、必ず」 　最後の理性を振り絞ってそう言い残すと、カブルーはライオスを施設内から引きずっていった。残された研究員たちは、後に「あれほど恐ろしい形相をしたカブルー殿は、王が作りかけの試作品を食べて伏せった時以外には見たことがなかった」と語ったという。 　 　◇ 　 「あ……っくそ、あいつら一体何を入れたんだ⁈」 「かぶるー、あつい」 「お願いですからあと少しだけがまんしてください！」 　王の証であるマントどころか服までゆるめはじめているライオスを必死で押し留めて、カブルーはライオスの私室のドアを蹴り開けた。奥にあるベッドまでのたった数歩すら惜しい。それでもカブルーは、入り口近くにあるカウチになんとかライオスを座らせた。 「ちょっと待ってください、今水を」 　水差しを取りに行こうとしたカブルーの手首を、強い力で何かが掴んだ。 「まってくれ、」 　振り向いたカブルーの手首をとらえたライオスは、ぎゅうっとカブルーに抱きついてきた。嫌でも相手の胸板に擦れる脚の間が主張を始める。本当にろくでもないものを飲んでしまったとカブルーは一瞬遠い目になる。とはいえ研究中の試作品を飲んで盛った挙句王に襲いかかったなど、笑い事ではすまない。下手をすれば研究所そのものの存続に関わる話に発展しかねない。魔物のことは心の底から嫌いだが、親愛なる悪食王の夢をぶち壊したいわけではないのだ。そこまで半分溶けかけた頭で思考したカブルーは、ライオスの腕を引きはがそうとした。 「だめです陛下、早くこの腕を離して」 　あえて名前ではなく称号で呼んだのはカブルーなりの線引きのつもりだった。それなのにこのクソ陛下、もといライオスはカブルーの努力を台無しにするかのように「いやだ」とさらにくっつい
February 21, 2025 at 8:51 AM
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謎解きコラボの🐉の着ぐるみを着た🧀が斜め上の方向から🍅を誘惑しようとする話（カブライ）
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「その逆鱗に触れてみて」、「ねぎこ」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　一体どうしてこんなことになったんだったか。カブルーは寝不足続きで酩酊状態の時よりも判断力の落ちた頭で必死に考えようとした。 「……で、ここに刃を当てようとしても硬い鱗に弾かれてしまう。闇雲に突き刺すのは危険だ。だから鱗の間や関節の間といった比較的軟らかい部分を的確に狙う必要がある。……カブルー、聞いているのか？」 　こちらの反応が乏しいことに気づいたらしいライオスに、カブルーは返事をした。 「聞いてますよ」 　内容を理解しているかどうかは別だが、聞いてはいる。そもそもきちんと聞いてほしいなら、まずその格好をどうにかしろと脳内の自分がわめいていた。 「たとえば……こことか！」 　自信満々に己の肘を指差したライオスは、レッドドラゴンを模したような赤い鎧を着ていた。 　 　◇ 　 「ちょうどいいところに来た」 　ライオスにそう言われた瞬間、カブルーは嫌な予感がした。 　つい数日前に完了した任務の報告書を執務室に持ってきたところだった。 「地下の探索任務で怪我をしたんだって？」 「それは――……」 　迷宮消滅後、メリニに留まることを決めたミスルンは、地下に広がる自然迷宮の探索を依頼されていた。ミスルンの様子を確認するためと、万が一にも迷宮が復活する兆しがあれば即座にその芽 を潰せるように、時折カブルーも地下の探索に同行している。 　さて、どう説明したものか。 「ミスルンから聞いたよ」 　弁解するより先にそう言われてしまい、カブルーは心の中で舌打ちした。 　最近この男は以前より少しだけこういった狡猾さを見せるようになった。簡単に騙されてくれなくなったことに苛立ちを覚えることが増えた一方で、それを教えたのはまぎれもない自分自身という事実に、カブルーはほの暗い興奮を覚えてしまう。 「それで、何にやられたんだ？」 　報告を受けたならもう知っているだろうに。そう思いながらもカブルーは口を開く。 「ワイバーンですね」 「大型の竜種はさすがに出てこなくなったが、ワイバーンは中々減らないんだよなあ。かと言って減りすぎても地下の生態系に影響が出るし」 　ライオスは困ったように眉を下げた。 「ところで、君はその……今まで魔物相手の戦闘はどうやって切り抜けていたんだ？」 「はい？」 　突然の質問に、返す声が少しだけ裏返りそうになったのをカブルーはこらえた。 「気を悪くしないでほしいんだが、ミスルンからもしかしたら君があまり的確な魔物の対処を知らない可能性がある、と聞いたんだ」 「ああ、そういうことですか」 「君にとってはあまり愉快な話題ではないだろうが、遭遇する頻度が高い魔物と頻度が低くとも知識の有無が生存を分ける魔物の生態についてくら いは知っておいた方がいいだろう。なにしろ今は死んでも生き返る訳じゃなくなったんだし……俺も君には無事に帰ってきてほしいし……」 　そうライオスは言葉を続けた。ほんのりと赤く色づいた頬といじらしさすら感じる言葉に、柄にもなく絆されたのがたぶん、いけなかった。 　 　◇ 　 　そして話は冒頭へと戻る。 「これは実際にドラゴンの皮をなめして作られた鎧なんだ。君も触って硬さを確認してみるといい」 　良かれと思って言っているのは理解しているが、意識している相手の身体にあちこち触らされているこちらの身にもなってほしい。理性が低下しているのか、「いっそこの鎧を引きちぎってやろうか」という邪な思考が頭をよぎる。しかし、残念ながら鎧がドラゴンの皮でできているのは本当らしい。カブルーが多少引っ張ったところでライオスの鎧はびくともしなかった。 「あと弱点として重要なのはここだな、レッドドラゴンの逆鱗」 　この部分は鱗が薄くて急所になる、そう言いながら喉元をさらけ出したライオスに、カブルーは思わず生唾を飲み込んだ。 「一説には急所であるだけでなく、感覚も鋭敏で、触れられると非常に嫌がるという話もあるな」 　別にそこまで似せる必要はなかっただろうに、喉の下、一部分だけ薄い皮膚をのぞかせる鎧に、カブルーは目が離せなくなった。する、ときつく握りしめたカブルーの右手を解いたライオスが、己の喉元にその手を引き寄せていく。 「君も触ってみるか？　逆鱗」 　たぶんその瞬間、最後の糸が切れたのだと思う。おそらく、カブルーの理性を繋ぎ止める糸が。 「いい加減に煽るのをやめてくださいよ」 　執務机の上に自分を押し倒したカブルーに向かって、ライオスは「あれ、誘惑方法を間違ったか……？」と首をかしげる。 　合っていると教えてやるのはあまりに癪だったので、「もういいから口を閉じていてください」とカブルーはライオスの口を塞いでやった。
January 26, 2025 at 10:56 AM
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週末はSIX来日公演バージョンを観に行ってついでに最終日だったルイーズ・ブルジョワ展を観てきました　ルイーズ・ブルジョワ展は展示内容よりも本人が綴った言葉の方に惹かれてしまった
January 20, 2025 at 10:39 AM
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転パロカブライ、黒猫と飼い主でつけられた名前が気に入らない🍅が夢の中で🧀に抗議して名前をつけ直してもらう話
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「吾輩はくろすけではないので改名を要求します」、「ねぎこ」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　右手の指先に、小さなぬくもりを感じる。少し熱いくらいのエネルギーのかたまりが、ふさふさとライオスの手のひらの中でうごめいた。手のひらの皮膚をくすぐるやわらかな毛の感触がくすぐったい。ふかふかした毛布にくるまってまどろんでいたライオスが重いまぶたを開けると、みぃ、とまだ少し高い鳴き声が聞こえる。もそもそと動き始めた塊が、ライオスの胸元から顔を出した。ソーダ色の飴玉がふたつ、じっとこちらを見つめている。 「くろすけ」 　おはようとライオスが声をかけると、ぷいとそっぽを向いてふとんの中にもぐりこんでしまった。そのくせ、ライオスの右手までもそもそと戻ってきては、手のひらにぐりぐりと頭をすりつけてくる。 「なんだ、撫でてほしかったのか？」 　ライオスがくろすけを抱き上げると、みゃっと短く鳴く声が聞こえた。 　くろすけは最近ライオスが家に迎えた猫だ。推定八ヶ月のオス。アルバイト先の動物病院で出会った。保護猫団体から運び込まれて入院してきたのがきっかけだった。理由は謎だが妙に気に入られたらしく、暇さえあればライオスの方へくっついては甘えてくるし、アルバイトを終えて帰ろうとするとこの世の終わりのように鳴き続ける。そんな様子に柄にもなくほだされてしまったライオスは、悩んだ末に雇い主の院長を通して保護猫の団体へトライアルを申し込み、そのまま二ヶ月ほどで正式に譲り受けた。はじめて会った時からずいぶん人懐こいと思っていたのだが、どうやら人懐こい以上に甘えたがりのようで、ライオスと 離れるのをやたらに嫌がる。最初のうちはライオスが大学に行くために家を出る準備をし始めただけで大騒ぎだった。今でもその名残はあって、ライオスが出かける直前は足元でうろうろと様子をうかがっているし、帰ってくるとライオスの側から離れない。特に獣医学生であるライオスが実習やアルバイト先から帰ってきた後は他の動物のにおいが気になるのか、機嫌が悪くなる。 　この頃は毛を逆立てるくろすけに「シャワーを浴びるから少し待ってくれ！」となだめながらバスルームへ向かうのが、帰宅後のライオスの日課となっていた。 「くろすけ、俺は課題のレポートが書きたいんだが……」 　ライオスのデスクに置かれたノートパソコンの上に陣取っているくろすけは、てこでも動かないつもりなのか、ライオスがどかそうとすると威嚇するような声を出してくる。こちらをひっかきはしないものの、ライオスに課題をさせるつもりはないようだった。 「まあ、いいか。今日はもう遅いし」 　課題の締め切りまではまだ時間がある。ライオスが立ち上がると、みゃあんと返事が聞こえた。ベッドに入ると、くろすけも当然のようにベッドにもぐり込んでくる。獣医師の卵的にはあまりよろしくない習慣だと理解しているのだが、最初のうちはと大目に見ていたのがよくなかったのかもしれない。すっかり定位置となったライオスの胸元で丸まったくろすけのあたたかさに引っ張られるように、ライオスの意識はゆっくりと眠りの中へ溶けていった。 　 　 「……おす、ライオス」 　ゆさゆさと肩を揺らす誰かの手の感触に「くろすけ」とうめくと、「違います」と返ってきた。突然聞こえた聞き慣れない人の声に、いまだ半熟状態だった意識に突然冷水をかけられたライオスはがばりと飛び起きた。チョコレート色の肌にソーダ色の瞳をした黒い巻き毛の少年がライオスのすぐ枕元に座っている。にこりと笑った少年は、十代後半くらいの年頃に見えた。普通に考えればあり得ないことだが、ライオスは突然目の前に現れた少年に思わず声をかけていた。 「もしかして、」 　くろすけなのかと問いかけようとしたライオスの質問をぴしゃりと遮って、「だから違いますってば」と少年は言った。 「くろすけじゃないのか？」 　ライオスが「くろすけ」と言うたびに険しい表情になっていく少年は、両手で顔を覆った。 「あーもう、覚えているのは俺の方だけってことか……」 　一体それはどういうことか。きっとライオスの方を向いた少年はぐいっとライオスの近くまで迫ってきた。がしりと両肩を掴まれているのでライオスは後ろに下がることもできない。 「あんたに言いたいことは色々あるんですけど。とりあえずその名前、どうにかしてくれませんか？」 「へっ？　いや君、やっぱりくろすけなんじゃないか」 「俺の名前は『くろすけ』じゃなくて『カブルー』です」 　表情はすでに笑顔に戻っているが、その言葉には有無を言わせぬ気配がある。 　すり、とライオスの鼻先に自分のそれをこすりつけた少年は「わかりましたか？」とにんまり笑う。 「わ、わかった」 　ライオスがこくこくと頷くと、「約束ですよ」と少年が笑う。丸かった黒い瞳孔が猫のような縦長にきゅっと細まった。「人の姿でもその部分は猫なのか」という感想を抱いたのが、ライオスが覚えている最後だったと思う。 　 　 　鼻先にぬくもりを感じる。むずむずしたライオスがくしゃみとともに目覚めると、見慣れたソーダブルーの瞳がライオスを見下ろしている。 「おはよう、くろすけ……じゃなくてカブルー、なんだったか？」 　みゃあん、と鳴く声は、いつもより満足そうに聞こえた気がした。
January 20, 2025 at 10:29 AM
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アクナイ、もしご入用ならフレンズ使っていってください
January 14, 2025 at 2:09 PM
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今月のカブライ新刊、箔押しキラキラでやっぱり可愛いな……というのがイベントの写真よりわかりやすい動画
January 14, 2025 at 1:55 PM
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動物は飼えないのでいないけど植物は多いわが家、本当はもう少しグリーンを増やしたい
January 13, 2025 at 3:54 AM
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こんな感じで中も可愛くできたので満足してる
January 12, 2025 at 1:14 AM
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設営完了しました！本日はよろしくお願いします〜
January 12, 2025 at 1:13 AM
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無事届いていた新刊、透明ホロ箔がめちゃくちゃかわいいな……
January 12, 2025 at 12:45 AM