マリリン・モンローの「ププッピドゥ」の作品という事は知っていたので、何となくお色気ロマコメ的なものかと思っていたら全然違っていて、表情豊かにコミカルに躍動する役者達の姿が鮮やかに撮影された、終始ハイテンションなスラップスティックコメディ。笑えるしスリリングだしメインキャラ3人はそれぞれが色々な意味でチャーミングだし、大いに楽しみました。
マリリン・モンローの「ププッピドゥ」の作品という事は知っていたので、何となくお色気ロマコメ的なものかと思っていたら全然違っていて、表情豊かにコミカルに躍動する役者達の姿が鮮やかに撮影された、終始ハイテンションなスラップスティックコメディ。笑えるしスリリングだしメインキャラ3人はそれぞれが色々な意味でチャーミングだし、大いに楽しみました。
シニカルさの角度がいささか独特すぎて取っ付きにくい感も多少はあるし、この内容にしては尺がやや長すぎ。でも題材となっている史実そのものの異常さをしっかりと活かしてスリルが持続する作劇にはなっているし、どこかウェス・アンダーソンを思わせる演出技法を取り入れながら東アジアを舞台にしたクライムサスペンスを撮っている事自体、面白い試みだとも思う。
シニカルさの角度がいささか独特すぎて取っ付きにくい感も多少はあるし、この内容にしては尺がやや長すぎ。でも題材となっている史実そのものの異常さをしっかりと活かしてスリルが持続する作劇にはなっているし、どこかウェス・アンダーソンを思わせる演出技法を取り入れながら東アジアを舞台にしたクライムサスペンスを撮っている事自体、面白い試みだとも思う。
ある決定的な事態の推移が、念入りに、容赦なく、徹底的に描かれる、逃げ場なしの緊迫感と臨場感に満ちたサスペンス。様々な立場の登場人物たちに、それぞれの立場にあわせた最悪な状況が用意された周到さには言葉を失う。そしてこの最悪な状況を描く監督の視線は、映画を観ている我々側にも、厳しく、「他人事だとは言わせないぞ」とばかりに注がれている。そんな辛口な劇薬作品なのに、独特の構成とテンポの良さによって異様に観やすくて分かりやすい作品に仕上がっていたりもする辺りがまた恐ろしい。
ある決定的な事態の推移が、念入りに、容赦なく、徹底的に描かれる、逃げ場なしの緊迫感と臨場感に満ちたサスペンス。様々な立場の登場人物たちに、それぞれの立場にあわせた最悪な状況が用意された周到さには言葉を失う。そしてこの最悪な状況を描く監督の視線は、映画を観ている我々側にも、厳しく、「他人事だとは言わせないぞ」とばかりに注がれている。そんな辛口な劇薬作品なのに、独特の構成とテンポの良さによって異様に観やすくて分かりやすい作品に仕上がっていたりもする辺りがまた恐ろしい。