「めんどい」
デートの誘いを断られ続けて数ヶ月。
根負けしたのか、
ある日ついにOKが出た。
やっとだ。
このチャンス、絶対活かしてみせる。
けれど当日、準備に手間取り
大幅に遅刻してしまった。
駅前で思わず泣きそうになる。
先輩は遅すぎ、とため息をついた。
「次は遅れないでよ」
「めんどい」
デートの誘いを断られ続けて数ヶ月。
根負けしたのか、
ある日ついにOKが出た。
やっとだ。
このチャンス、絶対活かしてみせる。
けれど当日、準備に手間取り
大幅に遅刻してしまった。
駅前で思わず泣きそうになる。
先輩は遅すぎ、とため息をついた。
「次は遅れないでよ」
今週末、友人は久々に帰省するらしい。地元で結婚式に参加するために。
「嬉しそうだね」
そう指摘すると、友人はカフェのテーブルに肘をついてふにゃりと笑った。
「うん。唯一の親友だからね」
あまりに幸せそうで寂しいとは言えなかった。
私はあなたのこと、親友だって思ってた。
今週末、友人は久々に帰省するらしい。地元で結婚式に参加するために。
「嬉しそうだね」
そう指摘すると、友人はカフェのテーブルに肘をついてふにゃりと笑った。
「うん。唯一の親友だからね」
あまりに幸せそうで寂しいとは言えなかった。
私はあなたのこと、親友だって思ってた。
たった今弾き語りの配信を始めたらしい。
興味本位で配信を覗いてみる。
閲覧者は一人だけのようだ。
誰が見ているかはバレないはずなのに緊張した。
「お、一人来た」
君は嬉しそうに歌い始めた。
懐かしい曲だった。
サビだけ一緒に歌った。
誰にも知られないままで。
たった今弾き語りの配信を始めたらしい。
興味本位で配信を覗いてみる。
閲覧者は一人だけのようだ。
誰が見ているかはバレないはずなのに緊張した。
「お、一人来た」
君は嬉しそうに歌い始めた。
懐かしい曲だった。
サビだけ一緒に歌った。
誰にも知られないままで。
何度も泣いて喧嘩をして、
けれど最後は離れる覚悟を決めた。
彼好みの長い髪を切って一人旅へ。
旅立ちの朝、
昔のように濃いメイクをしようとして、
手が止まった。
ナチュラルな色のコスメしかない。
使い慣れた桜色のリップを伸ばす。
鏡に映る私は、
まだ彼の色に染まっていた。
何度も泣いて喧嘩をして、
けれど最後は離れる覚悟を決めた。
彼好みの長い髪を切って一人旅へ。
旅立ちの朝、
昔のように濃いメイクをしようとして、
手が止まった。
ナチュラルな色のコスメしかない。
使い慣れた桜色のリップを伸ばす。
鏡に映る私は、
まだ彼の色に染まっていた。
せっかくなら小説だけでなく、
絵や日記も投稿する用にする?など
使い方はまだ悩み中です。
せっかくなら小説だけでなく、
絵や日記も投稿する用にする?など
使い方はまだ悩み中です。