『落下の王国』を観ました。人間が物語を救う映画だった。そもそも人間は物語に救われてるんじゃなくて、物語によって救われるという物語に救われてるんだよね。上映時間の間だけ。最後に泣いてしまったのは、物語と人間の、相互依存的な関係への涙だったのかも。
November 30, 2025 at 7:30 AM
『落下の王国』を観ました。人間が物語を救う映画だった。そもそも人間は物語に救われてるんじゃなくて、物語によって救われるという物語に救われてるんだよね。上映時間の間だけ。最後に泣いてしまったのは、物語と人間の、相互依存的な関係への涙だったのかも。
久しぶりに河野多恵子の短編を読む。「虚栄」。事実婚の男と別れた菅子。離婚後に子連れで再婚した登美子。菅子は登美子の前夫の北島と自分が関係を持っていたのではないかと登美子が疑っている、という憶測を捨てきれない。ある日登美子は面白いものを見せるから、と菅子を遊園地に誘う。菅子が見たのは別れた事実婚の男にそっくりの楽団員だった。ふくらむ菅子の想像と妄想が、登美子の意図を見誤らせるその鮮やかさに驚き、そのあとに続く女同士のもつれた内面の微細なドラマに、微細だからこそ圧倒される。現代の小説では、というより河野多恵子の小説以外では味わえない不気味さ。やはりこの人は唯一無二の作家だ。
November 23, 2025 at 3:42 AM
久しぶりに河野多恵子の短編を読む。「虚栄」。事実婚の男と別れた菅子。離婚後に子連れで再婚した登美子。菅子は登美子の前夫の北島と自分が関係を持っていたのではないかと登美子が疑っている、という憶測を捨てきれない。ある日登美子は面白いものを見せるから、と菅子を遊園地に誘う。菅子が見たのは別れた事実婚の男にそっくりの楽団員だった。ふくらむ菅子の想像と妄想が、登美子の意図を見誤らせるその鮮やかさに驚き、そのあとに続く女同士のもつれた内面の微細なドラマに、微細だからこそ圧倒される。現代の小説では、というより河野多恵子の小説以外では味わえない不気味さ。やはりこの人は唯一無二の作家だ。
もうだめだ転職しようかなとか、いやそんなの無理でしょとか、じゃフリーランスとか、それも無謀でしょとか、50代後半で考えることじゃないことを大阪の夜景を眺めながらぐるぐる考えている。正面のビルのオフィスで働いている人たちから僕は見えないが僕からは見える。そんなことを考えてる人間から、君たちは見られてるんだよ。
November 17, 2025 at 9:05 AM
もうだめだ転職しようかなとか、いやそんなの無理でしょとか、じゃフリーランスとか、それも無謀でしょとか、50代後半で考えることじゃないことを大阪の夜景を眺めながらぐるぐる考えている。正面のビルのオフィスで働いている人たちから僕は見えないが僕からは見える。そんなことを考えてる人間から、君たちは見られてるんだよ。
『シルク・フロス・ボート』（ほそやゆきの）、1巻を読み直してから2巻を読んだ。いじめで死んだ小学生のクラスメート、鹿児島魚子のことを、いじめの当事者だった宮島ひかるは忘れることでなかったことにしようとする。けれど簡単に忘れられるはずもなく、宮島ひかるは学校に行けなくなる。ある日彼女はマンションの敷地で桑の葉を集めていた大学生の小川あさひを通して蚕の姫様と出会い、鹿児島魚子が死ななかった世界に戻してほしいと願う。願いは確かに叶った。宮島ひかるの願いとは異なるかたちで……。少女たちの生と死をめぐる葛藤に、養蚕という、蚕を大切に育てて生かし、そして最後は殺して糸を取る営みが重ねられて物語は進む。
October 26, 2025 at 4:26 AM
『シルク・フロス・ボート』（ほそやゆきの）、1巻を読み直してから2巻を読んだ。いじめで死んだ小学生のクラスメート、鹿児島魚子のことを、いじめの当事者だった宮島ひかるは忘れることでなかったことにしようとする。けれど簡単に忘れられるはずもなく、宮島ひかるは学校に行けなくなる。ある日彼女はマンションの敷地で桑の葉を集めていた大学生の小川あさひを通して蚕の姫様と出会い、鹿児島魚子が死ななかった世界に戻してほしいと願う。願いは確かに叶った。宮島ひかるの願いとは異なるかたちで……。少女たちの生と死をめぐる葛藤に、養蚕という、蚕を大切に育てて生かし、そして最後は殺して糸を取る営みが重ねられて物語は進む。
これは和山やま先生が望月ミネタロウ氏のホラー漫画『座敷女』をリスペクトして描いたイラストです。ギャグ漫画の作家はいつかホラーにもチャレンジするような気がします。
October 16, 2025 at 1:26 PM
これは和山やま先生が望月ミネタロウ氏のホラー漫画『座敷女』をリスペクトして描いたイラストです。ギャグ漫画の作家はいつかホラーにもチャレンジするような気がします。
もう一冊買いました。
『ヤクザときどきピアノ』(鈴木智彦)
『ヤクザときどきピアノ』(鈴木智彦)
September 18, 2025 at 11:02 AM
もう一冊買いました。
『ヤクザときどきピアノ』(鈴木智彦)
『ヤクザときどきピアノ』(鈴木智彦)
買いました。
『クリスマス・イヴの聖徳太子』(瀬戸夏子)
『クリスマス・イヴの聖徳太子』(瀬戸夏子)
September 18, 2025 at 11:00 AM
買いました。
『クリスマス・イヴの聖徳太子』(瀬戸夏子)
『クリスマス・イヴの聖徳太子』(瀬戸夏子)
昨夜仕事帰りに『リンダリンダリンダ』を観た。前半と後半でフィーリングが違ってて、ずっと前半の起伏の無いトーンで通すのかな、と思ったら後半から少しずつドラマチックになり、ラストはめっちゃ心を揺さぶられた。不意打ちを食らったぜ。
September 1, 2025 at 11:26 PM
昨夜仕事帰りに『リンダリンダリンダ』を観た。前半と後半でフィーリングが違ってて、ずっと前半の起伏の無いトーンで通すのかな、と思ったら後半から少しずつドラマチックになり、ラストはめっちゃ心を揺さぶられた。不意打ちを食らったぜ。
短編集『孤独だと距離感がおかしくなる』も増刷しました。余力があれば、まだ残部がある作品や以前作ったフリペも持っていきます。
完成はまだ先になりますが、黙劇さんと再びタッグを組んで『LUNA』という漫画を製作中です。文フリで何かご購入くださった方には『LUNA』の予告を兼ねたポストカードも進呈します！
完成はまだ先になりますが、黙劇さんと再びタッグを組んで『LUNA』という漫画を製作中です。文フリで何かご購入くださった方には『LUNA』の予告を兼ねたポストカードも進呈します！
August 30, 2025 at 3:17 AM
短編集『孤独だと距離感がおかしくなる』も増刷しました。余力があれば、まだ残部がある作品や以前作ったフリペも持っていきます。
完成はまだ先になりますが、黙劇さんと再びタッグを組んで『LUNA』という漫画を製作中です。文フリで何かご購入くださった方には『LUNA』の予告を兼ねたポストカードも進呈します！
完成はまだ先になりますが、黙劇さんと再びタッグを組んで『LUNA』という漫画を製作中です。文フリで何かご購入くださった方には『LUNA』の予告を兼ねたポストカードも進呈します！
買いました。
『トワ・エ・モア 2』(仲藤ぬい)
『トワ・エ・モア 2』(仲藤ぬい)
August 19, 2025 at 10:53 AM
買いました。
『トワ・エ・モア 2』(仲藤ぬい)
『トワ・エ・モア 2』(仲藤ぬい)
『悪魔二世 2』(志波由紀)、買いました。読みました。良かった〜！そして源間さんは相変わらずおしゃれ。
July 14, 2025 at 11:46 AM
『悪魔二世 2』(志波由紀)、買いました。読みました。良かった〜！そして源間さんは相変わらずおしゃれ。
『箱庭綺談 2』まだ途中だけどめちゃくちゃ良い。
June 30, 2025 at 2:01 PM
『箱庭綺談 2』まだ途中だけどめちゃくちゃ良い。
関西コミティアで買った『思い出せない夏のために』(高野雀)を読む。新型コロナ禍が始まった2020年から2024年までの私的なドラマ集。そういえば僕もあんまりあの頃を思い出せなくなっている。
June 15, 2025 at 1:25 PM
関西コミティアで買った『思い出せない夏のために』(高野雀)を読む。新型コロナ禍が始まった2020年から2024年までの私的なドラマ集。そういえば僕もあんまりあの頃を思い出せなくなっている。
『マイペースと歩く』(三本阪奈)
めちゃくちゃ良い。おすすめです。
めちゃくちゃ良い。おすすめです。
April 28, 2025 at 11:45 AM
『マイペースと歩く』(三本阪奈)
めちゃくちゃ良い。おすすめです。
めちゃくちゃ良い。おすすめです。
『僕の最後の失敗』(福満しげゆき)を読んだ。福満作品を買うのは久しぶりで、わずかだけど作風の変化を感じた。あと『ひとくい家族』、打ち切りじゃなくて作者いわく“途中まで描いて逃げてる状態”らしい。
April 19, 2025 at 11:00 PM
『僕の最後の失敗』(福満しげゆき)を読んだ。福満作品を買うのは久しぶりで、わずかだけど作風の変化を感じた。あと『ひとくい家族』、打ち切りじゃなくて作者いわく“途中まで描いて逃げてる状態”らしい。
初めて川上未映子の小説を読んでるんだけどすごい。自分が書いてるものがこの人の劣化版に思える。ずっとあなたにあこがれて、あなたが書くように書きたくて書いてきました、でもとうぜんですがあなたには遠く及ばす、そんな自分があわれで、滑稽で、みたいな気持ちになることはなく、もしかして川上未映子と僕は「心の同類なの？」(赤毛のアン)みたいな思い上がった心情に……
April 10, 2025 at 10:22 PM
初めて川上未映子の小説を読んでるんだけどすごい。自分が書いてるものがこの人の劣化版に思える。ずっとあなたにあこがれて、あなたが書くように書きたくて書いてきました、でもとうぜんですがあなたには遠く及ばす、そんな自分があわれで、滑稽で、みたいな気持ちになることはなく、もしかして川上未映子と僕は「心の同類なの？」(赤毛のアン)みたいな思い上がった心情に……
すげー漫画を読んでしまった。小説を書きあぐねている人には絶対刺さる。もちろんそうでない人も。
March 29, 2025 at 10:07 PM
すげー漫画を読んでしまった。小説を書きあぐねている人には絶対刺さる。もちろんそうでない人も。