「ミウッチャ・プラダは女性たちが知識を蓄えること、そして声を上げる力を得ることにも情熱的に取り組んでいるのだと思います」

＞1997から2012年の間に生まれたZ世代は、紙の書籍を好んで読むという調査結果もある。それも古典や回想録など硬派なものが人気だそうだ。こうした時流とミュウミュウのマーケティングがうまく合致しているのかもしれない。

ロベルタ・マメリ、期待どおりの圧倒的な歌唱でした。ルーファス・ミュラーも直前にコロナ罹患されたとのことでしたが、さすがの風格で慈悲深い皇帝にリアリティをあたえる名唱。モーツァルトは、まったく予期しない瞬間に、ぐっと心をつかむところがあり、やはり特別な音楽だなあといまさらながら。

すべてがつながっていることは、しあわせなことだなと思える映画でした。そして、日々の散文的な仕事につながりをもたせ、詩的な意味をあたえるのは、ぼくらの日々の努力でしかないし、煎じつめていえば「はたらくってしあわせなことだな」ということを、島田さん自身が身をもって示してくれて。

この映画を観た人は、「明日からがんばろう」と思えるんじゃないかな。あと、「誰かのためになることをする」ということも。

上映後の田野監督と島田さんの「ノープランで映画できちゃいました」的なトークもよかった。ぜひ、多くの人がこの映画を観られるようになりますように。