刺激不足な毎日に、着火剤のようなコメディを 皆さん、こんにちは！ 毎日同じ時間に起きて、同じ電車に乗って、なんとなく過ぎていく日常。「何か熱くなれるような刺激的なことはないかなあ」なんて、ふと思うことはありませんか？ そんな退屈な日々に、文字通り火傷するほどの熱い刺激をくれる漫画があるんです。それが今回ご紹介する『サラマンダーがご案内します！』です。 タイトルからしてファンタジー感満載ですが、舞台は剣と魔法の世界のダンジョン……ではなく、私たちの生活に身近な「ファミリーレストラン」。でも、そこで「いらっしゃいませ！」と出迎えてくれるのは、人間の女の子ではありません。サラマンダー（火トカゲ）をはじめとした、個性豊かでちょっぴり危険なモンスター娘たちなんです。 モンスター娘×ファミレス×お色気コメディ。この組み合わせだけで、特定のジャンルがお好きな方にはたまらないはず。作者は、独特の可愛らしい絵柄とシュールなギャグセンスで知られるケム木村先生です。 今回は、まだこの作品を読んでいない方のために、そのカオスで愛おしい世界観や魅力的なキャラクターたちについて、ネタバレを控えめにご紹介していきます。読み終わる頃には、あなたもきっとこの危険なファミレスに行ってみたくなるはずですよ！ 基本情報 まずは、この作品の基本的な情報をチェックしておきましょう。 項目 内容 作品タイトル サラマンダーがご案内します！ 著者・作者 ケム木村 出版社 秋田書店 掲載誌・レーベル チャンピオンクロス / チャンピオンREDコミックス ジャンル 青年マンガ / ギャグ・コメディー / 人外・モンスター娘 / お色気 キーワード ファミレス、アルバイト、異種族、ドタバタ、微エロ 配信状況 電子書籍配信中（話売り・単行本）、紙単行本発売 異種族だらけの職場は毎日がサバイバル 『サラマンダーがご案内します！』は、人間とモンスターが共存する世界観の中で繰り広げられる、異文化交流系お仕事コメディです。 この作品の面白さは、なんといっても「モンスター」というファンタジーな存在を、「ファミレス」という現代的なシステムに放り込んだときに生まれるズレにあります。本来ならダンジョンで戦うような種族の子たちが、制服を着て、オーダーを取り、料理を運んでいるんです。 でも、そこはやっぱりモンスター。うっかり火を吐いてしまったり、力が強すぎたりと、人間基準のマニュアルなんて通用しません。そんなハチャメチャな環境で、唯一の人間である主人公が振り回される様子は、笑いあり、涙あり（？）、そしてちょっとドキッとするハプニングありの連続です。 ケム木村先生ならではの、丸っとして可愛いキャラクターデザインとテンポの良い会話劇が、読むだけで元気をくれますよ。 燃えるような恋を夢見た男の末路とは 物語の主人公は、渡辺という人間の男性。彼は平凡な日々に飽き飽きしていて、ある一つの野望を抱いていました。それは、「燃えるようなアバンチュール」を経験すること。 ドラマチックな出会いを夢見た彼は、「女子人気が高い」と噂のファミリーレストランでバイトをすることに決めます。「女子が多い職場なら、可愛い子との出会いがあるに違いない」……そんな、男子なら一度は考えるような下心を胸に、面接へと向かいました。 しかし、店の扉を開けた彼を待っていたのは、運命の出会いではなく、衝撃の展開でした。 ドォォォォォン！！ 入店した瞬間に彼を襲ったのは、物理的な「炎」。 なんとそこは、サラマンダーの女の子・サンドラをはじめ、モンスター娘たちが働くファミレスだったのです。サンドラは挨拶代わりに（あるいはドジで）炎を吐き、渡辺はいきなり丸焦げに。 普通なら逃げ出すところですが、なぜか渡辺はその場で採用され、命がけのアルバイト生活がスタートします。 「燃えるようなアバンチュール」は確かに叶いました。ただし、物理的に燃やされるという形で。ここから、渡辺とモンスター娘たちの、過激で熱すぎるファミレスライフが幕を開けるのです。 日常と非日常が交差する「可燃性」の面白さ モンスター娘×ファミレスという化学反応 一番の魅力は、やっぱりこの設定の妙です。「ファミレス」という安心感のある場所に、「モンスター」という危険な存在がいる。このギャップが最高なんです。 ドリンクバーで氷を入れるのが雪女のような妖怪だったり、グリル担当が火吹きトカゲだったりしたらどうなるでしょう？ 私たちが普段当たり前だと思っている「接客」が、彼女たちの手にかかると命がけのミッションに変わります。そのドタバタ感が、読んでいて飽きさせません。 物理的に「燃える」スラップスティック・コメディ キャッチコピーの「燃えるようなアバンチュール」。これが言葉のあやではなく、本当に燃えているのがこの漫画のすごいところ。 主人公の渡辺は、ことあるごとに燃やされたり、吹っ飛ばされたりします。でも、作品全体の雰囲気はとても明るいんです。まるで往年のドタバタアニメを見ているような、カラッとした笑いがあります。 モンスター娘たちに悪気がないのもポイント。「頑張って接客しようとしたら燃えちゃった」「嬉しくて抱きついたら力強すぎた」という、可愛らしい失敗だからこそ、読者も「仕方ないなぁ」と笑って許せてしまうんです。 ケム木村先生が描く、フェティッシュで可愛い世界 作者のケム木村先生は、女の子を可愛く描く天才です。特にこの作品では、「人外娘」の魅力が爆発しています。 尻尾や角、肌の色など、モンスターとしての特徴をしっかり持ちつつも、表情や仕草はとってもキュート。失敗して焦る顔や、無邪気な笑顔、そして時折見せるセクシーな姿に、ドキッとさせられること間違いなしです。「人外キャラはちょっと…」と思っている食わず嫌いの方にこそ、この可愛さを体験してほしいですね。 主要キャラクターの簡単な紹介 渡辺：不死身の求道者（アルバイター） キャッチコピー：燃えるような恋を夢見て、物理的に燃やされる男 本作の主人公。一見普通の青年ですが、入店即丸焦げになっても働き続ける、驚異の耐久力とメンタルの持ち主です。「アバンチュール」への執念なのか、それとも実はこの環境を楽しんでいるのか。モンスター娘たちのボケを一身に受け止める、頼れる（？）ツッコミ役です。 サンドラ：情熱の看板娘 キャッチコピー：あなたのハートもお店も焼き尽くす！ドジっ子サラマンダー 本作のヒロイン的存在。ファミレスの制服を着たサラマンダー（火トカゲ）の女の子です。 性格は明るくて一生懸命なのですが、やる気が空回りして体温が上がり、周囲を燃やしてしまうのが悩み。くしゃみ一つで火炎放射してしまうような危険な子ですが、その健気な姿を見ていると、なぜか応援したくなってしまいます。 ミゲルちゃん＆その他のスタッフ キャッチコピー：一癖も二癖もある愉快なモンスター同僚たち 第2話のタイトルにも名前が出てくる「ミゲルちゃん」をはじめ、このファミレスには他にも個性的なモンスター娘たちが在籍しています。 それぞれが種族特有の能力（と悩み）を持っていて、渡辺を飽きさせません。彼女たちがどんな接客を見せてくれるのかは、ぜひ本編で確認してみてください。 Q&Aコーナー Q1:原作小説などはありますか？ いいえ、本作はケム木村先生による完全オリジナルの漫画作品です。 原作を知らないと楽しめないといったことはなく、漫画から入って100%楽しめます。先の展開が誰にも分からないので、リアルタイムで追いかけるワクワク感がありますよ。 Q2:どんな人におすすめですか？ 特に以下のような方におすすめです！ 「モンスター娘」や「人外ヒロイン」が好きな方 理屈抜きで笑える明るいギャグ漫画が読みたい方 ちょっとしたお色気要素も楽しみたい方 日常の中に非日常が混ざり込む設定に惹かれる方 Q3:作者のケム木村先生ってどんな人？過去の作品は？ ケム木村先生は、4コマ漫画からストーリー漫画まで幅広く手掛ける実力派の作家さんです。 過去には『おでこさんたちの日常』や『地球外シスターともえ』、『黒田さんの黒魔術』などの作品を発表されています。シュールなギャグと、とにかく可愛い女の子（や人外）の描写に定評があり、本作はその集大成とも言える作品になっています。 Q4:モンスターが出てくると怖い描写はありますか？ 基本的にはコメディなので、ホラー的な怖さはありません。 ただし、主人公が黒焦げになったりする描写はあります（ギャグとして描かれていますが）。モンスター娘たちはデザインも可愛らしくデフォルメされているので、怖いのが苦手な方でも安心して読める「癒やし系」の側面も強いですよ。 さいごに いかがでしたか？ 今回は、話題のモンスター娘ファミレスコメディ『サラマンダーがご案内します！』をご紹介しました。 「燃えるようなアバンチュール」を求めた渡辺くんの受難と、サンドラたちモンスター娘の可愛らしくも危険な日常。読んでいるだけで、日頃のストレスなんて炎と一緒に吹き飛んでしまいそうな、エネルギーに満ちた作品です。 もしこの記事を読んで「ちょっと面白そう」「サンドラちゃん可愛いかも」と思ったら、ぜひ電子書籍や単行本を手に取ってみてください。 常識外れの彼女たちの「おもてなし」を受ければ、あなたの退屈な日常も、きっと熱く燃え上がること間違いなしです！ ただし、読むときは周りに燃えやすいものを置かないでくださいね。あなたのハートまで火傷しちゃうかもしれませんから！