ラストシーンの、皆が笑顔で笑い合う情景。
あれは、そうあってほしかった、或いはそうなれる可能性があった情景、なのだと思っていた。
しかし、『江雪散花雪』を観て以来、あれは歴史改変が成功した時間軸で、実際に鶴丸が目の当たりにした光景だったのではなかろうかとの想像が頭から離れない。
もしそうであるなら、あの皆の笑顔の直後に、鶴丸は『地獄』を見たに違いないのだ。
だとしたら、鶴丸が記号のように後世に伝えられている事象を積み重ねるのに徹したのも頷けるというもの。
そして、浦島くん達に本当に見せたくなかったのは、あの『地獄』の方だったのではなかろうか、と。
これはまぁ、私個人の妄想ですが。

パライソの鶴丸は、一貫して山田右衛門作に辛く当たる。
辛く当たる癖に、他の誰にも発しない甘い蠱惑的な声で右衛門作にだけ歌いかける。
実に羨まし…いや、哀れである。
あんなん逆らえるはずないじゃんね。

島原の乱の終盤で、鶴丸は右衛門作の訴えを切り捨てる。
どうでもいい、は鶴丸の本音かもしれないけれど、あの場で鶴丸が話を聞くことで幾分かの満足感を右衛門作に与えるのを避ける意味合いもあったのではなかろうか。
多少なりとも満足することで、後世に残される程の『本心の告白』が失われるのを避けねばならなかったのではなかろうか、と。

Chromeの翻訳機能をオフにしたら正しく表示されるようになりました。
Chromeの問題だったのね。
疑ってごめんね、青空くん💦