仰向けにころりと寝転がった亜麻色を手に取った所で突如問われ、隻眼を見開き硬直する。欲しいもの?しかも殿下以外で?
花城には謝憐しか映っていない。当然ながら「貴方」と答えるつもりでいたのに釘を問いの間に早々に刺されてしまっては黙する他なかった。
「…難しい問いです」
「ええ?そんなに?君は案外物欲がないなぁ」
手の中の亜麻色が謝憐が笑う度に波打つ。物欲がないだなんてそんなわけない。昔も今も欲しくて欲しくて、どうしても諦め切れず鬼にまで成り果てて。こうして手の届く距離にあれるのは欲以外のなんだと言うのだろうか。
「……やはり三郎には難しい問いです」
仰向けにころりと寝転がった亜麻色を手に取った所で突如問われ、隻眼を見開き硬直する。欲しいもの?しかも殿下以外で?
花城には謝憐しか映っていない。当然ながら「貴方」と答えるつもりでいたのに釘を問いの間に早々に刺されてしまっては黙する他なかった。
「…難しい問いです」
「ええ?そんなに?君は案外物欲がないなぁ」
手の中の亜麻色が謝憐が笑う度に波打つ。物欲がないだなんてそんなわけない。昔も今も欲しくて欲しくて、どうしても諦め切れず鬼にまで成り果てて。こうして手の届く距離にあれるのは欲以外のなんだと言うのだろうか。
「……やはり三郎には難しい問いです」